額面と手取りの違いは約2割|年収別早見表と6つの控除を解説

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新卒で初めて給与明細を見たとき、額面23万円なのに振込額が18万9千円しかなくて「え、4万円どこ行った?」と本気で動揺しました。これが額面と手取りの違いを身をもって知った瞬間です。実は額面と手取りの差は、年収のおよそ2割(20〜25%)。引かれているのは「税金」と「社会保険料」の合計6項目で、内訳を知れば毎月の天引き額に納得できます。

この記事では、2026年(令和8年)度の最新料率をもとに、年収300万〜800万円の手取り早見表、控除の6項目、計算式、手取りを増やすコツまでまとめて解説します。

結論:額面と手取りの違いは年収の約2割(20〜25%)

額面(がくめん)とは会社が支給する給与の総額のこと。基本給に残業代・通勤手当・各種手当を全部足した金額で、給与明細の「総支給額」欄に書かれている数字です。一方手取りは、額面から税金と社会保険料を差し引いて、銀行口座に振り込まれる実際の金額です。

差額の大きさは年収によって変わります。年収300万円なら手取り率は約80%、年収500万円なら約78%、年収800万円なら約75%。年収が上がるほど税率も上がるため、手取り率は徐々に下がります(累進課税の仕組み)。

私が新卒の頃に動揺したのも、まさにこの「2割の壁」を知らなかったから。今は事前に控除率を把握しているので、転職時の年収交渉でも「額面◯万でも手取りはこのくらい」と即座に逆算できるようになりました。

3秒でわかる結論
・額面 = 会社が払う給与総額(総支給額)
・手取り = 額面 − 税金 − 社会保険料
・差額の目安は年収の 20〜25%(控除率は年収ごとに上昇)

年収別の手取り早見表(300万〜800万円)

まず最も知りたいのは「自分の年収だと手取りはいくらか」だと思います。以下は独身・40歳未満・東京都在住・協会けんぽ加入・ボーナスなしの条件で計算した、2026年度の年収別手取り早見表です。

年収別の手取り早見表 - 300万・500万・800万円の手取り額と控除額・手取り率の比較

額面(年収) 手取り(年間) 手取り(月額) 控除合計 手取り率
300万円 約240万円 約20.0万円 約60万円 80.0%
400万円 約315万円 約26.3万円 約85万円 78.8%
500万円 約390万円 約32.5万円 約110万円 78.0%
600万円 約461万円 約38.4万円 約139万円 76.8%
700万円 約530万円 約44.2万円 約170万円 75.7%
800万円 約595万円 約49.6万円 約205万円 74.4%

この表でいちばん大事なのは「年収が100万円上がっても手取りは70万〜75万円しか増えない」という事実です。年収アップ=そのまま使えるお金が増える、という単純な構図ではありません。

私自身、フリーランスとして独立する前、会社員時代に年収400万→500万に上がったときも、月の手取り増加は約6万円。「年収+100万円なのに月+6万?」と最初は腹落ちしませんでしたが、控除内訳を見れば当然の結果でした。

※扶養家族がいる場合、配偶者控除や子ども・特定扶養親族の控除で手取りが2万〜10万円程度増えるケースがあります。

額面から引かれる6つの控除内訳

額面から差し引かれる項目は、大きく分けると「税金2つ」と「社会保険料4つ」の合計6項目です。下の表は年収500万円・40歳未満・東京都・独身の例。

分類 項目 本人負担率(目安) 年間金額(年収500万の例)
社会保険料 ①健康保険料 約4.95%(+0.115%支援金) 約25.3万円
社会保険料 ②厚生年金保険料 9.15% 約45.8万円
社会保険料 ③雇用保険料 0.55% 約2.8万円
社会保険料 ④介護保険料(40歳以上) 0.81% 40歳未満は0円
税金 ⑤所得税 5〜45%の累進 約14.0万円
税金 ⑥住民税 一律10%(市6%+県4%) 約24.0万円

注目すべきは「厚生年金が最大の天引き項目」という点。所得税より大きいのです。協会けんぽ加入の会社員の場合、厚生年金保険料率18.3%を労使折半で本人が9.15%負担します(2026年度・厚生労働省)。

40歳になると介護保険料が新たに加わり、年間4万円ほど手取りが減ります。私はちょうど今、夫が40歳に近づいているので、家計シミュレーションで「介護保険料スタート」を織り込み直したばかり。地味に効くので、35歳以降は数年単位で家計を見直すのがおすすめです。

額面と手取りの計算式と計算手順

手取りの計算式はシンプルです。

計算式
手取り = 額面 −(健康保険料 + 厚生年金保険料 + 雇用保険料 + 介護保険料 + 所得税 + 住民税)

ステップで分解するとこうなります。

  1. 社会保険料を計算:額面に保険料率をかける(健康保険+厚生年金+雇用保険でおよそ額面の15%)
  2. 課税所得を算出:額面 − 給与所得控除(年収190万円以下は最低65万円〜74万円、それ以上は段階上昇)− 基礎控除104万円 − 社会保険料控除(実際に払った全額)
  3. 所得税を計算:課税所得 × 税率(5〜45%の累進)− 速算控除額
  4. 住民税を計算:課税所得 × 10% + 均等割約5,000円(前年所得ベースで翌年6月から徴収)

2026年の重要ポイントは「基礎控除の引き上げ」です。基礎控除と給与所得控除を合わせて178万円まで非課税ゾーンになり、いわゆる「178万円の壁」と呼ばれています(2025年税制改正による段階的引き上げ・2025年度は160万円→2026年度から178万円)。

私はフリーランスなので毎年自分で確定申告していますが、会社員時代は年末調整任せでした。明細の「控除合計」だけは毎月チェックする習慣をつけておくと、突然増えた天引き(例:住民税の翌年スライド)にも慌てません。

手取りを増やす5つの実践テクニック

「控除は減らせないの?」とよく聞かれますが、所得控除を増やせば課税所得が下がり、結果として所得税・住民税が減って手取りが増える仕組みです。以下、効果が大きい順に5つ紹介します。

1. iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入する
掛金が全額所得控除。会社員なら月2.3万円まで拠出可能で、年収500万なら年間で所得税+住民税あわせて約5.5万円の節税効果。

2. ふるさと納税を限度額まで使う
実質負担2,000円で住民税が控除される制度。年収500万・独身なら上限約6万円分の返礼品が実質2,000円で手に入る計算。私は2024年から夫婦で取り組み、年間4万円分の食品を確保しました。

3. 生命保険料控除・医療費控除を申告する
生保3区分(一般・介護・年金)各4万円×3=最大12万円控除。医療費が年10万円超なら超過分が控除対象(年末調整不可・確定申告必須)。

4. 通勤手当・住宅手当などの非課税枠を活用する
通勤手当は月15万円まで非課税。家賃補助は基本課税だが、社宅扱いにできる会社なら大幅節税。

5. 副業の経費を申告する(雑所得20万円超なら確定申告)
ブログ・物販などの副業は経費(通信費・備品・取材費)を申告すれば所得が圧縮される。私のWebライター業も含め、自宅作業の場合は家賃・光熱費の按分計上が可能。

※iDeCoは原則60歳まで引き出せない・ふるさと納税は限度額を超えると自己負担になるなど、制度ごとの注意点を必ず確認してください。

ボーナス・残業代の手取りはなぜ少なく感じるか

「ボーナスが50万円出たのに手取りは40万円弱だった」「残業代を頑張ったのに思ったより増えない」と感じたことはありませんか。理由はシンプルで、ボーナス・残業代にも社会保険料と所得税がかかるからです。

ただし、ボーナスから差し引かれない項目が1つだけあります。住民税はボーナスから引かれません。住民税は前年所得に対する税額を「12分割して毎月の給与から徴収」するルールなので、ボーナス月だけ天引き額が増えるように見えるのは厳密には所得税と社会保険料の上振れです。

月給・ボーナス・残業代で何が引かれるか

  • 健康保険料・厚生年金:月給・ボーナス・残業代すべて引かれる
  • 雇用保険料:月給・ボーナス・残業代すべて引かれる
  • 所得税:月給・ボーナス・残業代すべて引かれる
  • 住民税:月給からのみ引かれる(ボーナス・残業代からは引かれない)

私は会社員時代、夏の賞与30万円が手取り24万円で振り込まれてきて「住民税引かれないって聞いてたのに、なんで6万も減るの!?」と勘違いした経験があります。社会保険料15%+所得税7%程度は容赦なく引かれると覚えておけば、ボーナス計算で泣くことはなくなります。

みくの体験談:会社員時代の額面→手取りのリアル

私は2017年に新卒で都内の制作会社に入り、4年目の2021年に独立してフリーランスのWebライターになりました。今年で独立6年目、Webライターとしては丸5年が経ちました。会社員時代の額面と手取りの推移を、当時の給与明細から振り返ります。

みく(会社員時代)の額面→手取り推移

  • 2017年4月(新卒1年目):額面23.0万円 → 手取り18.9万円(差額 −4.1万円)
  • 2018年4月(2年目):額面24.5万円 → 手取り19.3万円(差額 −5.2万円・住民税開始)
  • 2019年10月(3年目/主任):額面28.0万円 → 手取り21.7万円(差額 −6.3万円)
  • 2021年3月(独立直前/主任):額面30.0万円 → 手取り22.9万円(差額 −7.1万円)

注目してほしいのは2年目の天引きが急に増えた点。社会人2年目から住民税が新たに加算されるためで、額面1.5万円アップに対して手取りは4千円しか増えませんでした。私のまわりの友人も全員「2年目の6月から急に貧乏になった」と口を揃えて言っていました。

独立してからは国民健康保険と国民年金に切り替わり、青色申告で経費を計上できる代わりに自分で全額を負担する立場に。会社員のときの「労使折半」のありがたみを、独立して初めて実感したのは本音です。

まとめ:額面と手取りの違いを家計設計に活かすコツ

額面と手取りの違いを正しく理解すると、転職時の年収交渉・住宅ローンの予算組み・教育費の長期計画など、お金の意思決定が一気にラクになります。要点を振り返ります。

項目 覚えるポイント
手取り率 年収300万:80% / 500万:78% / 800万:74%
控除の中身 社会保険料4種+税金2種=合計6項目
最大の天引き 厚生年金(本人負担9.15%)
節税の効果順 iDeCo>ふるさと納税>各種所得控除
ボーナスの注意 住民税は引かれない/社会保険料と所得税は引かれる

次のアクションとしておすすめなのは、「直近の給与明細を1枚開いて、控除項目を1つずつ指差し確認する」ことです。明細を読めるようになるだけで「なんとなく引かれてる4万円」が「内訳のある4万円」に変わります。手取りを増やすなら、まずiDeCoとふるさと納税の2つから着手するのが効果対労力で最強です。

関連して、生活費の現実や税金関連の話は以下の記事でも詳しく解説しています。

手取り15万の一人暮らしを黒字にする方法|支出の優先順位

退職金の税金は申告書1枚で完結|勤続20年800万円控除の早見表

失業保険は自己都合でも最短1ヶ月|2025年改正の給付制限と日数

よくある質問

Q1. 額面と手取りの差はだいたい何割になりますか?

A. 年収300万円なら約20%、年収500万円なら約22%、年収800万円なら約26%が天引きされます。年収が高くなるほど所得税の累進税率が上がるため、手取り率は低下します。

Q2. 額面と「総支給額」「基本給」は同じ意味ですか?

A. 額面と総支給額はほぼ同じ意味(給与明細の総支給額欄=額面)ですが、基本給は別物です。基本給に残業代・通勤手当・各種手当を加算した合計が額面(総支給額)になります。

Q3. ボーナスの手取り率が月給より低く感じるのはなぜですか?

A. ボーナスには住民税は引かれませんが、社会保険料約15%と所得税7〜10%は通常通り徴収されます。ボーナス額にもよりますが、手取りは額面の75〜80%程度になるのが一般的です。

Q4. 2026年の税制改正で手取りはどう変わりますか?

A. 2025年税制改正により基礎控除と給与所得控除が段階的に引き上げられ、2026年度は合計178万円まで非課税です。年収200万円前後の人ほど恩恵が大きく、年間で1〜3万円程度の手取り増が見込まれます。

Q5. 手取りを最も効率よく増やす方法はどれですか?

A. iDeCoが最強です。掛金が全額所得控除になり、年収500万円・月2.3万円拠出で年間約5.5万円の節税効果。ただし60歳まで原則引き出せないので、生活防衛資金を確保した上で始めるのがおすすめです。

出典・参考

この記事を書いた人

みく フリーランスWebライター

Webライター歴5年 / 夫と二人暮らし。暮らしの固定費と時短をテーマに、公式データを調べてわかりやすくまとめています。電気代・ガス代・食費・引越しなど、忙しい人が最短で判断できる記事を目指しています。

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