3,000万円の新築マンションを買った友人が、初めての固定資産税通知書を見て「年12万円超」と肩を落としていました。マンションの固定資産税は、評価額にもよりますが 年10〜30万円が一般的な目安。標準税率1.4%(東京23区などは都市計画税0.3%も上乗せされ実質1.7%)で、評価額が上がるほど比例して重くなります。
この記事では、2026年5月時点の総務省・東京都主税局・国土交通省の公式情報をもとに、固定資産税の計算式・築年数別の早見表・新築マンション5年間の軽減措置・知らないと損する節税3制度までを、賃貸暮らしの私がマンション購入に向けて調べ続けた内容として整理します。
結論|マンションの固定資産税は年10〜30万円が目安
マンションの固定資産税は、立地・広さ・築年数で大きく変わりますが、首都圏の一般的なファミリーマンション(70㎡前後・3,000〜5,000万円)であれば 年10〜30万円のレンジに収まるのが目安です。HOME4Uや住友不動産販売など複数の不動産メディアが公表しているシミュレーションでも、新築直後で年10〜15万円、軽減措置が切れた6年目から年20万円前後に上がるケースが多数を占めます。
| マンション物件価格 | 新築1〜5年目の目安 | 6年目以降の目安 |
|---|---|---|
| 3,000万円クラス | 年10〜12万円 | 年15〜18万円 |
| 4,000万円クラス | 年13〜16万円 | 年19〜23万円 |
| 5,000万円クラス | 年17〜20万円 | 年23〜28万円 |
| 7,000万円クラス | 年22〜27万円 | 年30〜35万円 |
金額に幅があるのは、固定資産税の計算が「物件価格」ではなく「固定資産税評価額」を基準にするからです。評価額は売買価格のおおよそ60〜70%程度に設定されることが多く、建物と土地で別々に算出されたうえで税率1.4%を掛け合わせます。さらに東京23区など市街化区域では都市計画税0.3%が上乗せされるので、実質負担は1.7%として計算するとブレが少なくなります。
みくのリアル:私は2026年2月に都内のモデルルームを夫と見学したとき、担当者から「土地2,800万円・建物2,200万円の5,000万円台前半マンションで、初年度の固定資産税が年9.8万円、軽減終了後は年18万円台」というシミュレーションを直接見せてもらいました。月換算すると毎月+7,500円。家賃感覚で考えると「家賃が1ランク上がるくらい」のインパクトで、想像していたよりずっと重く感じました。
固定資産税の計算式|評価額×1.4%を建物と土地で分解
マンションの固定資産税は、「土地部分」と「建物部分」を別々に計算してから合算するのが基本ルールです。総務省の固定資産評価基準にしたがって、自治体が3年に1度(次回は2027年)評価替えを行い、その評価額に税率1.4%を掛けたものが年税額になります。
計算式の全体像
マンションの年間納税額は、以下の4ステップで算出します。
- ① 土地の固定資産税:土地評価額 × 住宅用地特例(200㎡以下は1/6) × 1.4%
- ② 建物の固定資産税:建物評価額 × 経年減点補正率 × 1.4%(新築は5年間1/2)
- ③ 都市計画税(市街化区域のみ):(土地評価額 × 1/3 + 建物評価額) × 0.3%
- ④ 年間納税額:① + ② + ③ の合計
マンションは1棟の建物に何十戸も住戸があるため、土地の評価額は持分割合(共有持分)に応じて按分されます。たとえば敷地3,000㎡・全60戸の物件で専有面積70㎡なら、自分の土地持分は約42〜50㎡。住宅用地の特例(後述)で実際の土地税負担は思ったより軽くなる仕組みです。
SUUMOが公開している計算例(3,000万円新築マンション)
SUUMOが住友不動産・東京都主税局の数字をもとに公開している標準シミュレーションでは、3,000万円の新築マンションは 土地評価額600万円・建物評価額1,500万円でモデル化されています。これに当てはめると以下のようになります。
- 土地の固定資産税:600万円 × 1/6 × 1.4% = 14,000円
- 建物の固定資産税:1,500万円 × 1.4% × 1/2(新築軽減)= 105,000円
- 年間納税額(新築1年目・都市計画税抜き):合計11万9,000円
都市計画税まで含めると、3,000万円マンションの新築1年目はおおむね年13〜14万円。6年目に新築軽減が切れると建物分が倍になり、年20万円前後にジャンプします。
みくのリアル:私は2026年3月、国税庁HPと自治体の手引きを参照しながらExcelで計算シートを自作しました。土地評価額・建物評価額・専有面積を入れると、新築から築20年までの税額が一発で出るようにしてあります。試しに知人の築8年・約4,500万円相当のマンションで試算したら年18万7,000円。後日、その知人に納税通知書を見せてもらったら、実際は年18万2,400円。誤差5,000円以内に収まり、計算式の精度は高いと実感しました。
築年数別シミュレーション|新築から築20年まで
建物部分の固定資産税は、「経年減点補正率」で毎年少しずつ目減りしていく仕組みです。総務省告示の補正率表によれば、非木造(鉄骨鉄筋コンクリート造などのマンション)は45年目に下限の0.2に達するまで段階的に下がっていきます。築5年で約15%減、築10年で約30%減、築20年でほぼ半額が目安です。

| 築年数 | 4,000万円マンションの年税額目安 | 主な変動要因 |
|---|---|---|
| 新築1〜5年 | 13〜16万円 | 建物分が1/2に軽減 |
| 築6年目 | 19〜23万円(前年比+6万円) | 新築軽減が終了し建物分が満額に |
| 築10年 | 18〜21万円 | 経年減点で建物評価額が約30%減 |
| 築15年 | 17〜20万円 | 建物分は減るが土地分はほぼ横ばい |
| 築20年 | 15〜18万円 | 建物評価額は新築の約50% |
| 築30年以降 | 14〜16万円 | 建物評価額は新築の約35%でほぼ底 |
マンション固定資産税の最大の「ワナ」は 築6年目に建物分が一気に倍に上がること。新築軽減のおかげで5年間は月1万円ちょっとで済んでいたのが、6年目から月1.7万円超になります。新築マンションを買う場合、家計シミュレーションは「6年目以降の満額負担」を前提に組むのが鉄則です。
みくのリアル:私は知人2名(築3年と築8年のファミリーマンション保有)に納税通知書を見せてもらいました。築3年の物件は建物分7.5万円・土地分1.4万円・都市計画税2.1万円で年11万円。築8年の物件は建物分14.2万円・土地分1.4万円・都市計画税2.8万円で年18.4万円。同じ4,000万円台のマンションでも、軽減終了で年7万円以上の差が出ていて衝撃でした。
新築マンションは5年間「1/2」になる軽減措置
新築マンションには 「新築住宅特例」という大きな軽減措置があります。国土交通省の公式情報によれば、耐火・準耐火建築物に該当するマンションは 新築後5年間、建物部分の固定資産税が1/2に減額されます(戸建ては3年間)。床面積120㎡までの部分が対象で、長期優良住宅の認定を受ければ2年延長されます。
住宅タイプ別の軽減期間は以下のとおりで、すべて「建物分の1/2減額」「対象は120㎡まで」が共通の条件です。
- 一般の新築マンション:5年間 1/2
- 新築マンション(長期優良住宅):7年間 1/2(一般より+2年)
- 一般の新築戸建て:3年間 1/2
- 新築戸建て(長期優良住宅):5年間 1/2(一般より+2年)
適用要件は 2026年3月31日までに新築された住宅であること、住宅部分の床面積が50㎡以上280㎡以下であること。令和6年度税制改正で適用期限が2年間延長され、現行の枠組みは2026年3月末新築までが対象です。延長の有無は2027年度税制改正大綱で再判断されるため、購入予定者は国土交通省や財務省の公表資料を年度末に確認するのが安心です。
みくのリアル:私が見学した新築マンションの担当者は「軽減措置のおかげで5年間は固定資産税が月8,000円ほど安く済みます」と説明していました。5年間で約48万円の差。これは月々のローン返済額1回分以上に相当する金額で、新築マンションの実質的な値引きとして機能していることに気づいた瞬間でした。
知らないと損する節税3制度|長期優良住宅・住宅用地特例・改修減額
固定資産税には新築軽減以外にも、申請しないと適用されない節税制度がいくつもあります。マンション購入者が押さえておくべき3つを整理します。
① 認定長期優良住宅で軽減期間が2年延長
耐震性・省エネ性・劣化対策など9項目の認定基準を満たす「長期優良住宅」に認定されると、マンションは 新築軽減が5年→7年に延長。差額は概算で建物年税額の1年分(10万円前後)になります。認定申請は引渡し前に売主・施工会社が行うため、契約段階で「長期優良住宅認定の有無」を確認するのが必須です。
② 住宅用地特例で土地税が1/6になる
住宅が建っている土地は、200㎡までの部分は固定資産税評価額が1/6、200㎡超は1/3に圧縮されます(都市計画税は1/3と2/3)。これは申請不要で自動適用される最強の特例で、マンションの場合は共有持分でも適用されます。逆に言えば、住居を取り壊して更地にすると翌年から特例が外れて土地税が約6倍に跳ね上がるため、「空き家を解体するときは1月1日をまたぐタイミングに注意」というのは、この制度から来ています。
③ バリアフリー改修・省エネ改修・耐震改修で減額
築10年以上のマンションでも、所定の改修工事を行うと翌年度の固定資産税が減額されます。バリアフリー改修は1/3、省エネ改修は1/3、耐震改修は1/2(マンションは2026年3月までに着工で対象)です。床面積100㎡相当が上限なので、年間1〜3万円程度の減額ですが、改修工事と組み合わせるなら申請しない手はありません。
みくのリアル:私が将来マンションを買うなら、最低でも「長期優良住宅認定」と「住宅用地特例」の適用は外せない条件にすると決めています。特例で土地税が1/6になるのは数字で見るとインパクトが大きく、専有面積70㎡のマンションで土地持分40㎡なら土地税は年1万円台に収まる試算。逆に特例が効かない店舗併用の物件などは、家計負担が一気に重くなるため購入候補から外す判断材料にしています。
6年目から急に上がる理由|減額措置終了の壁
マンション購入者の多くが「3年目の通知書を見て安心して、6年目に税額の急上昇に驚く」というパターンに陥ります。理由は 新築軽減(建物分1/2)が5年で終了すること、そして3年に1度の評価替えで土地価格上昇分が反映される可能性があるためです。
- 5年目までの建物分:満額の半分(1/2軽減中)
- 6年目から:軽減終了で建物分が満額に戻る → 年税額が+5〜10万円
- 評価替え年(直近は2024年・次回2027年):土地評価額が見直され、地価上昇エリアは+1〜3万円
つまり 「マンション購入後5年と1ヶ月で家計の負担が一段重くなる」のがほぼ確実な流れ。住宅ローンの繰上返済計画や、教育費とのバランスを考えるとき、6年目の税額ジャンプを織り込んだ収支表を用意しておくと安心です。固定資産税の通知は毎年4〜6月に届くので、購入5年目の春には「来年から建物分が倍になる」とリマインドを入れておくと驚かずに済みます。
みくのリアル:私は家計簿アプリにマンション購入を仮入力したシミュレーションを作成しています。新築軽減が切れる6年目の4月に「固定資産税アラート」を仕込んでおき、その月だけ食費・娯楽費を5万円圧縮するシナリオで黒字を維持できるか試算済み。退職金にかかる税金や贈与税の早見表と同じく、固定資産税も「税額カレンダー」に書き込んで先読みするのが王道です。
固定資産税の支払い時期と納付方法|年4回 or 一括
固定資産税は、毎年1月1日時点の所有者に対して、4〜6月頃に納税通知書が送られてきます。納付方法は 年4回の分割払い(6月・9月・12月・翌2月)か一括払いを選べる自治体が多く、金額・割引・利便性で選び方が変わります。
| 納付方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 口座振替(年4回) | 引き落とし忘れがない・手数料無料 | 残高不足で延滞税が発生する可能性 |
| クレジットカード払い | ポイント還元(0.5〜1.0%)が付く | 1万円ごとに数十円〜100円台の決済手数料 |
| スマホ決済(PayPay・auPAY等) | 手数料無料・ポイント還元が乗る | 1回30万円までなどの上限あり |
| 現金(金融機関・コンビニ) | 手数料無料・ポイントなし | 払い忘れリスクあり |
| 一括前納 | 自治体によっては数百円の前納報奨金 | 多くの自治体が報奨金を廃止済み |
2026年現在、PayPay・auPAY・楽天ペイなどのスマホ決済アプリは固定資産税の納付書バーコードを読み取って支払えるサービスを提供しており、ポイント還元0.5〜1.5%が乗るのが最大の魅力です。年税額20万円なら還元1,000〜3,000円。コンビニ払いより圧倒的に得なので、現金派でなければスマホ決済に切り替えるのが鉄板です。
みくのリアル:私はフリーランスの確定申告で個人事業税や住民税を毎年支払っていますが、納付はすべてauPAY経由でPontaポイント還元を狙っています。年20万円の納付で2,000ポイント前後が確実に貯まり、これでファミレスのランチが10回分は浮く計算。固定資産税も同じ手法で、毎年「税金で外食する」感覚を作っています。
まとめ|マンション固定資産税の早見表
マンションの固定資産税は「払いすぎ」も「払い忘れ」も起きやすい税金ですが、計算式を一度押さえれば自分で精算チェックができます。今日の要点を3行にまとめます。
- マンション固定資産税は年10〜30万円が目安。標準税率1.4%+都市計画税0.3%で実質1.7%が首都圏のベース
- 新築マンションは5年間1/2軽減・長期優良住宅なら7年間。6年目に建物分が満額に戻り年税額が+5〜10万円上がる
- 土地は住宅用地特例で1/6、納付はスマホ決済で0.5〜1.5%ポイント還元を取りに行くのが最適解
次のアクションは、まず自分の購入候補マンションの「土地評価額」「建物評価額」を不動産会社に聞き出し、本記事の計算式に当てはめて新築から築20年までの年税額を試算すること。さらに長期優良住宅認定の有無は契約前に必ず確認し、認定済みなら2年分の追加軽減(概算20万円)が手に入ります。納付方法はクレカ・スマホ決済の還元率を比較し、ポイント還元1.0%以上の手段に統一すると毎年確実に節税できます。
よくある質問
固定資産税が急に上がったのはなぜですか?
新築マンションを購入してから5年が経過し、建物部分の1/2軽減措置が終了したのが最大の理由です。年税額が一気に+5〜10万円上がるケースが多く、3年に1度の評価替え(直近2024年・次回2027年)で土地評価額が見直されるタイミングと重なるとさらに上がります。納税通知書の「課税明細」欄を見ると、軽減後税額と本来税額の両方が記載されており、差額がそのまま増加分です。
マンションの固定資産税は何年で底になりますか?
建物部分は経年減点補正率の下限0.2に達する築45年で底になります。築10年で評価額が約70%、築20年で約50%、築30年で約35%まで段階的に減少しますが、土地部分は地価変動に応じて上下するため「全体としては底打ち感が出るのは築30年以降」というのが現実的な目安です。新築から築20年までは建物分の減価が大きく、その後はほぼ横ばいになります。
固定資産税を払わないとどうなりますか?
納期限の翌日から延滞金が発生します。地方税法の本則は年14.6%(納期限後1ヶ月以内は年7.3%)ですが、2026年は「特例基準割合」が適用され、実勢の延滞金率は 納期限後1ヶ月以内が年2.4%、1ヶ月超は年8.7%です。さらに督促状を無視し続けると、給与・預金・不動産の差押え手続きが進みます。銀行ローンの金利よりはるかに高いため、払えない事情があるときは管轄の市区町村税務課に「分割納付の相談」を入れるのが鉄則です。
夫婦で持分を分けたら税金は安くなりますか?
固定資産税の総額は変わりません。固定資産税は物件単位で課税されるため、持分が夫50%・妻50%でも合算した税額は単独所有時と同じです。ただし住宅ローン控除は持分割合に応じて夫婦それぞれが申請できるため、所得税の節税効果は持分分割で大きくなることがあります。固定資産税自体ではなく、住宅ローン控除や相続対策の観点で持分を検討するのが正解です。
中古マンションを買っても新築軽減は受けられますか?
新築住宅の軽減措置は 新築から5年(マンションの場合)の期間限定で、所有者が変わっても期間自体は引き継がれます。築2年の中古マンションを買えば残り3年間の軽減を享受できますが、築5年を超えていれば軽減はすでに終了しています。中古マンションを購入するときは「築年数 × 残軽減年数」を購入価格交渉の材料として使えるため、不動産会社に納税通知書の写しを見せてもらうのがおすすめです。