「令和6年分(2024年)まで税務署の相談窓口に並んで確定申告していたのを、令和7年分(2025年)はスマホだけで自宅から送信して終わらせました。会社員の医療費控除やふるさと納税だけなら15分、私のようなフリーランス青色申告でも90分で完了します。」
確定申告のスマホでのやり方は、マイナンバーカードと対応スマホがあれば会社員も個人事業主も自宅で完結できます。この記事では準備するもの、5ステップの操作、向かないケース、エラー対処まで、2026年(令和7年分)の最新仕様をフリーランス5年目の実体験ベースで解説します。
【結論】確定申告はスマホで完結する|対応範囲と全体像
結論から書きます。2026年提出(令和7年分)の確定申告は、給与所得も事業所得もスマホだけで送信まで完結します。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」がスマホ最適化されており、マイナンバーカードと対応スマホがあれば税務署に行かずに済みます。
スマホでできる主な申告と、どんな人に向くかを整理しました。
| 対象 | スマホでできること | 目安時間 |
|---|---|---|
| 会社員の医療費控除・ふるさと納税 | マイナポータル連携で自動入力→送信まで完結 | 15〜30分 |
| 会社員の住宅ローン控除(2年目以降) | 年末調整済でも1回だけ必要な申告に対応 | 20〜40分 |
| 副業所得20万円超の会社員 | 雑所得・事業所得の入力もスマホ対応 | 30〜60分 |
| フリーランス(青色・白色) | 会計ソフトで作成した決算書をe-Tax送信 | 60〜120分 |
ポイントは「令和7年1月からe-Taxがスマホ用電子証明書に対応した」ことです。以前はマイナンバーカードを毎画面で読み取る必要がありましたが、対応端末に電子証明書を登録しておけば読み取り回数が大幅に減ります。
私は2021年5月にフリーランス(Webライター)へ転向し、2022年3月に初めて確定申告をしました。1年目は白色申告で税務署の無料相談窓口を予約して当日60分。2〜3年目はPCで申告書等作成コーナーを使って印刷→税務署へ持参。4年目の2025年3月に初めてスマホからe-Tax送信し、5年目の2026年3月はマネーフォワード確定申告と連携させて所要90分で完了しました。PC印刷提出時代は書類を印刷→はんこを押す→封筒に入れる→税務署へ持って行くで半日つぶれていたので、体感で3分の1です。
事前に用意する3つ|マイナンバーカード・スマホ・書類
スマホ確定申告で必要なものは、実質3つに絞れます。事前に手元にあるか確認してください。
- マイナンバーカード:署名用電子証明書と利用者証明用電子証明書の2つの暗証番号が必要。申請から交付まで約1ヶ月かかるため、まだ持っていない場合は今すぐ市区町村へ申請するのが最短
- マイナンバーカード読み取り対応スマホ:iPhone 7以降か、NFC対応のAndroid端末。国税庁の対応機種一覧ページに型番検索がある
- 収入と控除の書類一式:源泉徴収票・医療費明細・保険料控除証明書など。多くは毎年1月中旬までに勤務先や保険会社から届く
マイナンバーカードの暗証番号を忘れていると、市区町村の窓口で再設定が必要です。申告シーズン直前は窓口が混むので、1月中に一度マイナポータルアプリで確認しておくと安心です。
2025年2月、いざスマホ申告を始めようと思ったら署名用電子証明書のパスワード(英数6〜16桁のほう)が思い出せず、住民票窓口に整理券を取って40分待ち、再設定20分でトータル1時間ロス。以後は毎年1月の家計簿見直しのタイミングで、マイナポータルアプリにログインして「読める・入れる」を確認するのを恒例にしています。
スマホ確定申告の5ステップ|e-Tax送信まで
ここからは実際の操作手順です。国税庁「確定申告書等作成コーナー」(スマホ版)にアクセスした前提で、5ステップで書きます。

ステップ1|マイナポータルと連携する
マイナポータルアプリを開き、「もっとつながる」でe-Taxとの連携を有効化します。ここで一度連携しておけば、翌年以降はワンタップでログインできます。同じ画面で医療保険者や保険会社との連携も追加できるので、控除証明書を紙で探さずに済みます。
ステップ2|収入・所得を入力する
会社員は源泉徴収票を撮影すれば、給与収入・源泉徴収税額・社会保険料などが自動で入力欄に反映されます。フリーランスの場合は、事前に会計ソフトで作った青色決算書(または収支内訳書)の数字を「事業所得」欄に転記します。
ステップ3|控除情報を入れる
マイナポータル連携で自動取得できるのは、医療費・ふるさと納税・生命保険料控除・地震保険料控除・住宅ローン控除関係書類・社会保険料控除証明書などです。連携していない項目だけ手入力すれば済みます。
ステップ4|納付方法・還付口座を選ぶ
還付の場合は本人名義の銀行口座を入力します。納付の場合はダイレクト納付・クレカ納付・コンビニQR納付・振替納税などから選択できます。振替納税は口座振替の初回だけ紙の届出が必要なので、余裕を持って設定しておくと便利です。
ステップ5|マイナンバーカードで署名して送信
最後にマイナンバーカードをスマホにかざし、署名用電子証明書の暗証番号を入力して送信します。送信後にe-Taxから受付結果が届いたら完了。受付結果はPDFで保存しておくと、住宅ローン審査や保育園申請で「所得証明」の代わりに使えることがあります。
私は2026年3月に「マイナポータル連携で医療費・ふるさと納税・生命保険料控除・iDeCo」の4項目を自動取得しました。前年は控除証明書のハガキを4通探すところから始めて15分かかっていた作業がゼロに。事業所得はマネーフォワード確定申告で作った青色決算書の数字を7項目転記するだけで済み、実質の入力時間は20分程度でした。
スマホ確定申告が向かないケース|PC推奨のパターン
スマホで完結できるとはいえ、PCのほうが早いケースもあります。以下に当てはまるなら、PCとマイナンバーカード読み取り用のICカードリーダーを検討したほうが結果的にラクです。
- 初年度の青色申告で決算書作成から始める人:スマホでも可能ですが、勘定科目の設定や仕訳の並べ替えは大画面のほうが速いです。会計ソフトの操作に慣れるまでは、帳簿はPCで作り、送信だけスマホという分業も現実的です
- 事業所得の売上・経費が年100件を超える個人事業主:入力は会計ソフト側で完結しますが、数字の突合を表計算で確認したほうがミス防止になります。スマホ画面では複数タブの比較が難しく、金額間違いに気づきにくいです
- 暗号資産取引・国外送金・複数事業を並行している人:PDFやCSVを扱う場面が多く、添付書類の管理でPCが有利になります。スマホ単独だと途中で詰まってPCで再スタートする二度手間が起きやすいです
マイナポータル連携で完結する会社員の医療費控除・ふるさと納税ワンストップ超え・iDeCo申告あたりまでは、スマホが一番速いです。分かれ目は「決算書作成が要るかどうか」だと考えています。
フリーランス1年目の2022年3月は、白色申告なのに勘定科目の入れ方が分からず税務署の無料相談を予約→当日60分。以後は帳簿はPCの会計ソフト、送信はスマホと役割分担しています。会計ソフトは複式簿記の入力補助がある分、スマホ単独より最終的に早く終わるのが5年やって出した結論です。
スマホ確定申告でよくあるエラーと対処
スマホからの確定申告で毎年SNSに投稿されるエラーは、だいたい以下に集約されます。事前に把握しておくと詰まりにくくなります。
| エラー | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| マイナンバーカードが読み取れない | NFC位置ズレ・ケース干渉 | スマホケースを外し、カードとスマホを重ねて数秒静止 |
| 署名用電子証明書の暗証番号ロック | 5回連続で誤入力 | 市区町村窓口で本人確認のうえ再設定(郵送不可) |
| 「サーバーが混み合っています」表示 | 2月下旬〜3月中旬の集中アクセス | 1〜2月中の申告 or 平日22時以降の送信を検討 |
| マイナポータル連携が反映されない | 連携先の証明書発行前 | 控除証明書のマイナポータル送付は10月〜1月頃に順次到着 |
暗証番号ロックだけは自宅で解除できません。ロックしそうな不安があるなら、平日の朝一で市区町村窓口に行っておくのが確実です。
2026年3月8日にiPhoneのChromeでe-Tax送信をしようとしたら、マイナンバーカード読み取り画面から先に進まなくなりました。国税庁の推奨ブラウザ表を見たらiPhoneはSafari推奨と書かれており、Safariに切り替えて再ログインしたら20秒で通過。ブラウザは推奨のものを素直に使うのが早いです。
会社員の方は確定申告ではなく年末調整です。一人暮らしの書き方はこちらにまとめました。
一人暮らしの年末調整は書類3枚|書き方と世帯主欄の正しい記入例
まとめ|「税務署に行かない・書類ゼロ」の恩恵
スマホ確定申告のメリットを、私が5年やって実感した順に並べます。
| メリット | 効果 |
|---|---|
| 税務署に行かない | 半日つぶれる移動と待ち時間がゼロに |
| 書類ゼロ | 印刷・郵送・保管の手間がなくなる |
| 24時間送信可 | 2月〜3月の混雑時間帯を避けて夜に送信できる |
| 還付が早い | 紙提出より1〜3週間早く振り込まれることが多い |
| 翌年ラク | マイナポータル連携先が増えるほど、翌年の入力が減る |
次のアクションとしておすすめは、まず「マイナポータルアプリにログインして、マイナンバーカードが今のスマホで読める状態か」を1月中に確認することです。読めないと分かった時点で市区町村の窓口予約を入れれば、2月からのスマホ申告に間に合います。
私が2025年3月10日にスマホからe-Tax送信した経費過多分の還付は、3月28日に楽天銀行に着金しました(申告から18日)。前年PCで印刷→郵送提出したときは4月中旬着金だったので、体感で2週間早いです。夜22時以降にサーバー混雑を避けて送るのが定着し、確定申告シーズンでも1日をつぶさなくなりました。
関連する既存記事もあわせて参考にしてください。副業所得の申告義務ラインや会計ソフトの使い方、ふるさと納税の申告手順は別記事で詳しく解説しています。
マネーフォワードの使い方|3年使った私の自動連携と無料版のコツ
楽天ふるさと納税のやり方|2026年ポイント廃止後の5ステップ
メルカリ売上は確定申告いる?所得20万円超と48万円超の境界線
よくある質問
Q1. スマホ確定申告に対応しているスマホ機種は?
iPhone 7以降、またはNFC対応のAndroid端末で読み取り可能です。国税庁の対応機種一覧ページで、自分の型番を検索して確認できます。マイナンバーカードの読み取り位置は機種ごとに異なるため、事前に位置を把握しておくとスムーズです。
Q2. マイナンバーカードなしでスマホ確定申告できますか?
ID・パスワード方式が使えれば可能ですが、2025年10月1日以降は新規発行が停止されました。既発行のID・パスワードは当面利用可能ですが、実質的にマイナンバーカード方式に一本化される方向です。長く使うつもりならカード取得を先に済ませたほうが安全です。
Q3. マイナポータル連携で自動取得できる項目は?
給与所得の源泉徴収票、医療費、ふるさと納税、生命保険料控除、地震保険料控除、住宅ローン控除関係書類、社会保険料控除証明書、iDeCoの掛金証明書などです。2026年提出分から連携先の保険会社・自治体がさらに拡大しました。
Q4. 令和7年分の確定申告期間はいつまでですか?
2026年2月16日(月)から3月16日(月)までです。e-Taxは24時間受付で、期間内であればいつでも送信できます。還付申告のみの場合は1月からでも受付可能で、混雑を避けたい人は2月中旬までに送るのがおすすめです。
Q5. スマホから青色申告65万円控除は受けられますか?
はい、可能です。e-Taxで電子申告することが65万円控除の要件の一つなので、スマホ送信でも要件を満たします。ただし帳簿は複式簿記で作成する必要があり、会計ソフトでの記帳が事実上の前提になります。
- 国税庁「スマホとマイナンバーカードでe-Tax!|令和7年分 確定申告特集」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/smartphone-mynaportal-etax/ - デジタル庁「確定申告がラクになる『マイナポータル連携』とは?」
https://digital-agency-news.digital.go.jp/articles/2025-02-10 - 国税庁「令和7年分 確定申告特集」(申告期間・受付時間)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/