内見の持ち物は7つあれば安心|メジャーとスマホで差がつく採寸術

内見の持ち物7つ 採寸で差がつく メジャー・スマホ・間取り図が主役

結論から言うと、内見の持ち物はメジャー・スマホ・間取り図・筆記用具・付箋・手持ち家具のサイズメモ・スリッパの7つがあれば十分です。そして勝敗を分けるのは、最初の3つ。リクルートのSUUMOリサーチセンターが実施した「2024年度 賃貸契約者動向調査(首都圏)」によると、部屋を決めるまでに見学する物件数は平均2.6件と、2005年度の調査開始以来もっとも少なくなっています。つまり今の部屋探しは、少ない内見にどれだけ情報を詰め込めるかの勝負です。私(みく/フリーランスWebライター)は2022年9月、夫との同棲用に7物件を内見しましたが、メジャーと間取り図を持って行ったおかげで「入居後にベッドが搬入できない」という最悪の事態を契約前に回避できました。この記事では、必須の持ち物7つとその使い方、当日どこを測るべきか、忘れたときのリカバリー方法まで解説します。

内見の持ち物は必須7つ|まずは一覧表でチェック

内見の持ち物は、たくさん持って行けばいいわけではありません。実際に使うのは限られていて、逆に「持って行けばよかった」と後悔しやすい物も決まっています。まずは必須の7つを一覧で確認してください。

持ち物 主な用途
① メジャー(5m以上) 部屋の実寸・搬入経路・設置スペースの採寸
② スマホ 写真・動画の記録、方位確認、ライト、電波チェック
③ 間取り図(紙) 採寸した数字をその場で直接書き込む台紙
④ 筆記用具(ボールペン) 間取り図への書き込み。芯の細いペンが書きやすい
⑤ 付箋 気になった点・質問したいことをその場で貼って残す
⑥ 手持ち家具・家電のサイズメモ ベッド・冷蔵庫・洗濯機が「入るか」を現地で即判定
⑦ スリッパ 空室物件は床が砂っぽいことがある。靴下汚れ防止

私が2022年9月に7物件を回ったときのかばんの中身も、ほぼこの通りでした。5mのロック付きメジャー、スマホ、不動産会社にもらった間取り図のコピー、ボールペン、付箋、そして当時使っていた冷蔵庫と洗濯機のサイズを書いたメモ。全部合わせても小さめのトートバッグに収まる量です。特別な道具は何もいりませんが、⑥のサイズメモだけは家を出る前にしか作れないので、内見前日までに今の家具・家電の幅・奥行き・高さを測っておいてください。

余裕があれば、次の4つを足すと現地での快適さが変わります。

  • モバイルバッテリー:写真・動画・地図でスマホの電池は想像以上に減ります
  • クリップボード(下敷き):立ったまま間取り図に書き込むときの台になる
  • 質問リストのメモ:ゴミ出しルール・更新料など、聞きたいことを事前に箇条書き
  • ウェットティッシュ:ほこりの積もった窓枠や巾木を触った後に

主役はメジャー・スマホ・間取り図|使い方で内見の質が決まる

7つのうち、内見の成果を左右するのはメジャー・スマホ・間取り図の3点セットです。同じ物を持って行っても、使い方次第で持ち帰れる情報量がまったく変わります。

内見の主役3点セット メジャーは5m以上ロック付き・スマホは引きで全体寄りで設備・間取り図は数字を直接書き込む

メジャーは「5m以上・ロック付き・金属製」を選んでください。3m程度のソフトメジャーだと、6畳間の長辺(約3.6m)すら一度で測れません。金属製ならテープが自立するので、一人でも部屋の対角まで伸ばせます。測るときは床に這わせて、巾木(壁の下の出っ張り)の内側から内側までを測るのがコツです。

スマホは記録装置として使い倒します。写真は「部屋の四隅から引きで全体→コンセント・給排水口・ブレーカーなどの設備を寄りで」の順に撮ると、帰宅後に見返しやすくなります。玄関から各部屋まで歩きながらの動画も1本撮っておくと、廊下の幅や曲がり角の感覚を後から何度でも確認できるのが便利なところ。コンパスアプリで方位を確認すれば、間取り図の「南向き」表記が実際の日当たりと合っているかも検証できます。各部屋で電波の本数を見ておくことも忘れずに。

間取り図は「読む物」ではなく「書き込む台紙」です。私は7物件すべてで、測った数字をその場で間取り図に直接書き込みました。「洗濯機置き場 内寸○cm」「窓の幅○cm」と図面の該当箇所に書いてしまえば、どの数字がどこの寸法か迷子になりません。気になった点は付箋に書いて図面の端に貼っておくと、担当者への質問漏れも防げます。帰宅後、7枚の間取り図を並べて比較検討できたのはこの運用のおかげでした。狭い部屋の家具配置を考える予定なら、こちらの記事も参考になります。

1Kレイアウト6畳の正解|内見7件でわかった家具配置4パターン

測る場所は「家具が入るか」で決める|採寸5箇所の優先順位

持ち物を揃えても、どこを測るか決めていないと現地で時間切れになります。優先すべきは「置けるか」より「入るか」。部屋に置くスペースがあっても、そこまで運べなければ意味がないからです。LIFULL HOME’Sの解説記事でも、窓・洗濯機置き場・冷蔵庫置き場・搬入経路・収納が採寸の重要ポイントとされています。優先順位をつけるなら次の5箇所です。

採寸箇所 測る場所と理由
1. 搬入経路 玄関ドアの開口幅・廊下の幅・曲がり角。大型家具が通れるかの生命線
2. 洗濯機置き場 防水パンの内寸と蛇口の高さ。合わなければ買い替えか物件断念の二択
3. 冷蔵庫置き場 幅・奥行き・高さとコンセント位置。放熱の余裕も考慮
4. カーテンレール レールの幅と床までの高さ。入居初日に必要なのに測り忘れが多い
5. 家具を置く壁面 ベッド・ソファを想定する壁の長さ。エアコンや窓との干渉を確認

搬入経路を最優先に挙げるのは、私自身がここで物件を1つ諦めた経験があるからです。2022年秋、候補だった1Kの内見で玄関ドアの開口幅を測ると75cm。廊下の曲がり角は実効幅82cmしかなく、幅120cmのセミダブルベッドはどう傾けても通らないと判明しました。さらに部屋の短辺を測ると264cm。セミダブル120cm+幅100cmのデスク+クローゼットの開閉スペース60cmで合計280cmが必要なので、16cmどうしても足りず、その物件は候補から外しました。もし手ぶらで内見して契約していたら、引越し当日に玄関前でベッドが立ち往生していたはずです。搬入経路は建物のエントランス・エレベーターの奥行きも含めて測っておくと万全です。内見でチェックすべき項目の全体像は、こちらの記事にまとめています。

内見チェックリスト全32項目|見落とすと後悔するポイントを整理

忘れ物をしても大丈夫|現地でのリカバリー術

ここまで読んで「準備が大変そう」と感じた方も安心してください。忘れ物をしても、現地でリカバリーする方法はあります。

内見の忘れ物リカバリー早見表 メジャーは担当者に借りる・間取り図はその場でコピーをもらう・サイズメモは部屋側を全部測って持ち帰る

メジャーを忘れたら、まず担当者に借りられないか聞いてみましょう。採寸は内見の定番作業なので、メジャーを携行している担当者は珍しくありません。私が回った7件でも、2件は担当者がメジャーを持参していました。借りられなかった場合は、スマホのAR計測アプリ(iPhoneなら標準の「計測」アプリ)が代役になります。ただしAR計測は数cm単位の誤差が出ることがあるため、搬入可否のようなシビアな判定には使わず、あくまで参考値と割り切るのが賢明です。

間取り図を忘れたら、その場で担当者にもらえます。内見時は物件資料を持参しているのが普通なので、コピーを1部もらって書き込み用にしましょう。もらえなければ、スマホで間取り図を撮影して、写真に画像マークアップで数字を書き込む方法もあります。

サイズメモを忘れたときだけは、現地で解決できません。家の家具のサイズは現地では調べようがないからです。この場合は、部屋側の寸法をすべて測って持ち帰り、家で突き合わせます。どうしても確認しきれなかった箇所が残ったら、遠慮せず2回目の内見を申し込んでください。平均2.6件しか見学しない時代だからこそ、同じ物件を2回見る価値は十分あります。契約後に後悔するより、担当者に「もう一度」と言う数十秒のほうがずっと安上がりです。

まとめ|前日5分のサイズメモが内見の質を決める

最後に、この記事の要点を振り返ります。

項目 要点
必須の持ち物 メジャー・スマホ・間取り図・筆記用具・付箋・サイズメモ・スリッパの7つ
主役の3つ メジャーは5m以上ロック付き。間取り図は数字を直接書き込む台紙にする
採寸の優先順位 搬入経路が最優先。「置けるか」より「入るか」で測る
忘れ物対策 メジャー・間取り図は現地調達可。サイズメモだけは前日までに必須
迷ったら 2回目の内見を申し込む。平均2.6件時代は再内見も普通の選択肢

次のアクションは2つです。まず、今夜のうちに手持ちのベッド・冷蔵庫・洗濯機の幅・奥行き・高さを測って、スマホのメモに残すこと。5分で終わるこの作業が、内見当日の判断力を何倍にもしてくれます。次に、5m以上のロック付きメジャーを1本用意すること。引越し後もカーテンや家具選びで使い続けるので、無駄になりません。私は内見で使った5mメジャーを、いまも部屋の模様替えのたびに引っ張り出しています。これから二人暮らしを始める方は、内見と並行して初期費用の全体像も押さえておくと、資金計画で慌てずに済みます。

同棲の初期費用は平均いくら?内訳と50万円以上抑える方法

出典・参考

  • 株式会社リクルート SUUMOリサーチセンター「2024年度 賃貸契約者動向調査(首都圏)」(見学した物件数は平均2.6件・2005年度以降の最小値)
  • LIFULL HOME’S「【賃貸物件】内見時の寸法チェックのススメ。部屋の採寸方法と計測すべき場所とは」(採寸すべき箇所の解説)

よくある質問

Q. 持ち物を1つだけ選ぶなら何を持って行くべきですか?

A. メジャーです。スマホは普段から持ち歩いている前提なので、追加で用意する物としてはメジャーが最優先になります。写真やメモはスマホで代用できますが、正確な採寸だけはメジャーがないと精度が落ちます。5m以上・ロック付き・金属製のものを選んでください。

Q. メジャーの代わりにスマホの計測アプリでも大丈夫ですか?

A. 参考値としては使えますが、搬入可否の判定には向きません。AR計測は撮影環境によって数cmの誤差が出ることがあり、玄関を通るか通らないかのギリギリの判断を誤る恐れがあります。家具が入るかどうかを測る箇所だけは、実物のメジャーで測ることをおすすめします。

Q. スリッパは自分で持って行く必要がありますか?

A. 不動産会社が用意してくれる場合も多いですが、確実ではありません。空室期間が長い物件や退去直後の物件では床に砂ぼこりが残っていることがあり、用意がないと靴下のまま歩くことになります。使い捨てタイプを1足かばんに入れておくと安心です。

Q. 内見は何件くらい回るのが普通ですか?

A. SUUMOリサーチセンターの2024年度調査(首都圏)では、部屋を決めるまでに見学した物件数は平均2.6件でした。この数字は2005年度以降でもっとも少なく、事前にネットで絞り込んでから内見する流れが主流になっています。件数が少ないぶん、1件ごとの内見で採寸や写真をしっかり残すことが大切です。

この記事を書いた人

みく フリーランスWebライター

Webライター歴5年 / 夫と二人暮らし。暮らしの固定費と時短をテーマに、公式データを調べてわかりやすくまとめています。電気代・ガス代・食費・引越しなど、忙しい人が最短で判断できる記事を目指しています。

関連記事