ガス代が高いと感じたら確認|都市ガスとプロパンの差と節約術

ガス代が毎月5,000円を超えているなら、まず確認してほしいことがあります。自分の家は「都市ガス」ですか?「プロパンガス」ですか?

ガス代は、この2種類のどちらを使っているかで金額がまるで違います。この記事では、都市ガスとプロパンの料金差を具体的に比較し、ガス代を下げるための現実的な方法をお伝えします。約4分で読めます。

ガス代の平均「月3,056円」にはカラクリがある

総務省統計局「家計調査(2024年)」によると、単身世帯のガス代の平均は月3,056円です。

「3,000円か、思ったより安いな」と感じた方もいるかもしれません。ですがこの数字は都市ガスとプロパンガスの利用者を合算した平均です。

ガスの種類 月額の実態
都市ガスの利用者 2,000〜3,000円
プロパンガスの利用者 4,000〜8,000円
全体の平均(統計値) 3,056円

都市ガスの利用者が多い地域(首都圏・関西)の数値が平均を引き下げているため、プロパン利用者にとっては「自分の現実と合わない平均値」になっています。自分のガス代と比べるなら、都市ガスかプロパンかで分けて考える必要があります。

出典: 総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 用途分類」2024年

都市ガスとプロパン — 同じ使い方でいくら違うか

都市ガスvsプロパンガス料金比較

同じ使い方をしていても、ガスの種類だけで料金が1.5〜2倍変わります。具体的なシーンで比較します。

使い方 都市ガス プロパンガス 差額
シャワー10分/日 約1,500円/月 約2,800円/月 +1,300円
湯船を毎日張る 約2,400円/月 約4,500円/月 +2,100円
料理(毎日30分) 約500円/月 約900円/月 +400円
月額合計の目安 約2,500〜3,000円 約5,000〜8,000円 +2,500〜5,000円

※一般的な使用量・料金単価での概算です。地域・ガス会社により異なります。

月2,500〜5,000円の差は、年間にすると3〜6万円。5年住めば15〜30万円。ガスの種類だけでこれだけの差が出ます。

なぜプロパンガスはこんなに高いのか

都市ガスの料金は国の認可制で、どの会社でもほぼ同じです。一方、プロパンガスは完全な自由料金制。ガス会社が自由に料金を設定できます。

プロパンが高い理由は主に3つです。

配送コストがかかる

都市ガスは地下の導管を通じて供給されますが、プロパンはガスボンベをトラックで各家庭に配送します。人件費・配送費がそのまま料金に上乗せされます。

料金が不透明になりやすい

自由料金制のため、ガス会社によって同じ地域でも料金が大きく異なります。しかも料金表を公開していない会社もあり、自分が適正価格で使えているのか判断しにくいのが現実です。

物件のオーナーとガス会社の契約が影響する

賃貸の場合、プロパンガスの会社は大家さんとの契約で決まっていることが多く、入居者が自由に選べないケースがほとんどです。ガス会社が給湯器やエアコンを無償で設置する代わりに、その費用をガス料金に上乗せしていることもあります。

つまり、プロパンガスが高いのは「ガスの成分が違うから」ではなく、供給の仕組みと料金制度の構造的な問題です。同じプロパンでもガス会社によって月1,000〜2,000円の差があるのは、この自由料金制が原因です。

プロパンガスでも料金を下げる方法

「プロパンだからしょうがない」と諦める前に、できることはあります。

シャワー時間を意識する

ガス代の大半はお湯を沸かすことに使われます。シャワーを1分短くするだけで年間約2,000〜3,000円の節約。タイマーを使ったり、節水シャワーヘッドに交換するのも効果的です。

給湯温度を38℃に下げる

冬場以外は給湯温度を40℃から38℃に下げても、体感温度はほとんど変わりません。温度を2℃下げるだけでガス使用量が減り、月200〜500円の節約になります。

ガス会社を変更する(持ち家・一部賃貸)

持ち家やガス会社を選べる賃貸であれば、ガス会社の変更で月1,000〜3,000円安くなることがあります。プロパンガスの料金比較サイトで自分の地域の相場を確認し、今の料金が適正かどうかチェックしてみてください。

電気とガスのセット契約を検討する

電力自由化・ガス自由化で、電気とガスをまとめて契約するとセット割引が適用される場合があります。東京ガスや大阪ガスなどが提供しており、年間3,000〜5,000円の節約が見込めます。

これから物件を探す方へ — ガスの種類で年間4万円変わる

もしこれから引越しや物件探しを考えているなら、「都市ガス」を物件探しの条件に入れることを強くおすすめします。

賃貸サイトの検索条件に「都市ガス」があるので、チェックを入れるだけです。家賃が月3,000円高い都市ガス物件と、家賃が安いプロパン物件を比較すると、ガス代の差を含めたトータルでは都市ガスの方が安くなるケースが多いです。

物件情報には「ガス:都市ガス」「ガス:プロパン」と記載されていますが、見落としがちなポイントです。内見の際にも確認しておきましょう。

なお、オール電化の物件ならガス代は0円になります。ただしオール電化は冬の電気代が高くなる傾向があるため、「ガス代がゼロになる代わりに電気代が上がる」というトレードオフがあります。光熱費トータルで考えて判断するのがポイントです。

まとめ:ガス代は「種類」で決まる

ポイント 内容
ガス代の全体平均 月3,056円(都市ガス+プロパンの合算)
都市ガスの実態 月2,000〜3,000円
プロパンの実態 月4,000〜8,000円
年間の差額 3〜6万円
今すぐできること シャワー時短・給湯温度を下げる
引越しを考えている方 物件の条件に「都市ガス」を追加

ガス代は他の光熱費と違い、「どこに住むか」の時点でほぼ決まってしまうのが特徴です。今プロパンで高いと感じている方は、次の引越しで都市ガスに切り替えるだけで年間数万円の固定費削減になります。


※この記事のデータの出典:

  • ガス代の平均: 総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 用途分類」2024年
  • 都市ガス・プロパンの料金差: 各ガス会社の公開料金表および料金比較サイトの公開データをもとに概算

地域やガス会社、使用量によって金額は異なります。

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